亡くなった人は「北枕」にするって聞いたのですが、どうしてですか?

「北枕」とは

「北枕」とは、仏教の場合の北に枕を置いて眠る状態の事です。

お釈迦様が頭を北に向け、お顔を西に向け、右脇を下にして横たわり亡くなったと

伝えられています。

このお姿は「頭北面西右脇臥」(ずほく めんさい うきょうが)と呼ばれており、

お釈迦様の入滅光景を描いた『涅槃図』をご覧いただいた方もあるかと思われます。

仏教においては、お釈迦様と同じ姿勢を取れば極楽浄土に迎えられるという考えから

亡くなった方を北向きに寝かせるようになったと言われております。

涅槃図

 

 

 

 

 

ご自宅での安置の流れ

ご家族様が亡くなられた後の葬儀までの間、弊社の安置施設でお預かりする場合と

ご自宅で安置される場合があります。

お家に仏壇があるのであれば、仏壇の前に北枕でご安置します。

和室がない場合はリビングなどでも布団が敷けるスペースがあれば大丈夫ですし、

寝室のベッドでも構いません。

北枕が無理な場合は西枕でも良いのですが、それも無理な時はできる範囲で結構です。

布団やシーツは生前使っていたものでも構いませんが、

ドライアイスを使ってご遺体をお守りするため、

湿気が布団等に移ってしまいますので、京典では白いシーツ、枕、白い布団はセットにして使わせていただきます。

そしてご遺体と共にそのままお棺にお入れいたします。

ご遺体は顔に白い布を被せ、手は胸元で合掌させます。

そして枕元には、お参り用の祭壇を設けます。

香炉・ろうそく・水を入れたコップ・花立・一膳飯などをお供えいたしますが、

宗派や地域によって多少異なります。

葬儀までの間ろうそくと線香の火を絶やさないようにと言われていましたが、

最近では防火面を考慮し、巻き線香を使われる方が多くなりました。

また、火葬まで日数がありますとご家族の皆様のお疲れが出るかと思いますので、

線香の火を継続される事にこだわらずお身体をお休みされる事をおすすめしております。

 

神棚がある場合は「神棚封じ」をいたします。

これは前回ご説明いたしましたので、そちらをご参照ください。

ページTOPへ