お盆の過ごし方
新型コロナウイルス新規感染者数も大分落ち着いたように
思えるこの頃ですが、コロナ禍を経て生活様式が大きく
変化しました。
お盆の過ごし方も例外ではないようです。
2020年には三密になる状況は避け、お盆の時期に檀家様の
ご家庭を回りお経をあげる「棚経」を見合わせたお寺も
あったようです。
また、お寺によっては本堂でお勤めをした様子をZoomやLine
などのコミュニケーションアプリを用いてリモートに変更した
というお話も聞きます。
檀家の方々もご住職の感染予防を優先に考え、リモートを希望
されたというところもあったようです。
屋外でのマスク着用について緩和することも検討されている
現在、今年のお盆の迎え方にも変化があるかも知れません。
お付き合いのあるお寺様がおありの方は、どうぞご確認ください。
「お盆」とは
「お盆」とは解りやすく例えば、お客様であるご先祖様をもて
なす儀式です。
迎え火を焚いて丁寧に迎え、送り火を焚いてお見送りします。
お客様(ご先祖様)がいらっしゃるので墓地や仏壇を掃除し、
お経をあげ、お供え物をしておもてなしをします。
時期は東京などの大都市部や東北・北陸地方の一部の都市など
農繁期と重ならない地域では新暦7月15日がお盆で、東京盆と
呼ぶこともあります。
そしてほぼ全国的に多くの地域で8月15日がお盆となっておりま
すが、お盆の過ごし方や日程は地域やお寺や宗派により異なり
ます。
棚経・盂蘭盆会について
コロナ以前はお世話になっているお寺に連絡して、自宅に来て
いただきお経をあげていただく「棚経」の予約をいたしまし
た。
もしくはお盆期間中に檀家をお寺に集めて合同で法要「盂蘭盆
会」を行っていたようですが、コロナ禍になり、お盆参りの様
式にも変化があったようです。
お寺によっては、三密を避け、檀家様のご自宅に行く「お盆参
り」を中止にしてご住職が本堂で「リモート勤行」をしたり、
またはスマホをお持ちでない方のためには「電話勤行」を試み
たお寺もあるようです。
今年もお寺によってやり方も違うと思いますので、お世話にな
っているお寺にご確認ください。
お盆までの流れ
・13日までに仏壇、墓地の清掃をし、盆棚(精霊棚)を作ります。
小机を用意し、その上にマコモを敷き、供え物を供えます。
用意した牛と馬を飾り、位牌や仏具も仏壇から出して盆棚に
飾ります。
盆提灯は精霊棚の近くに飾ります。
※精霊棚を使わず、仏壇をそのまま利用しても構いません。
・新盆を迎える方は13日の夕方に外に白提灯を吊るします。
安全のため白提灯は火(ローソク)を灯さないことをお勧め
します。
外に吊るせない場合には、玄関内に吊るしたり、仏壇の近く
になど室内に吊るし ましょう。
迎え火
キュウリの馬を置き、ほうろくの上でオガラを燃し迎え火を焚
きますが、外で火を使えない場合は迎え火ローソクで代用した
り、火を点ける形だけでも大丈夫です。
キュウリの馬も精霊棚に置き、皆様で線香をあげます。
キュウリの馬とナスの牛はご先祖様の乗り物の精霊馬(しょう
りょうま)と呼ばれ、キュウリはご先祖様が早く帰って来られ
るように脚の速い馬に見立て、ナスはたくさんの供物を乗せて
ゆっくり戻られるようにと牛に見立てています。
・14日・15日には、お経をあげてもらいます。
(やり方はお寺にご確認ください。)
お供えをする3度の食事はご家族の皆様と同じものを供えても
構いません。
・送り火
16日の夕方に迎え火を焚いたのと同じ場所にナスの牛を置
き、ほうろくの上でオガラを燃やし 送り火を焚きます。
迎え火と同様に送り火ローソクで代用したり、火を点ける形
だけでも大丈夫です。
白提灯は菩提寺か販売店に納めてお焚き上げしていただきま
しょう。
準備するもの
小机 白提灯(新盆のみ) 盆提灯 ほうろく マコモ
牛と馬(キュウリとナスにオガラか割り箸を足に見立てつける)
供え物(生花・果物・故人様の好物)
引き物(お参りに来てくれた方に配るもの)
お盆 Q&A●四十九日法要より前にお盆を迎えた時は? 地域の習慣もありますが、一般的には翌年が新盆となります。 ●準備は? 白提灯を飾る以外、基本的にはいつものお盆と大きく変わりませ んが、読経の際に親戚や友人を招くこともあります。 お盆は僧侶が多忙な時期ですので、読経の依頼は早めにしましよ う。 ●マンションなので迎え火・送り火が焚けません。 家の外で火を使えない場合、仏前のローソクで代用したり、 「迎え火・送り火ローソク」を利用します。 また、ローソクを使えない場合には仏前で手を合わせてお迎え・ お送りに代えることもあります。 ●白提灯は毎年飾る? 白提灯は新盆専用です。お盆の後に菩提寺または購入店に納め、 「お焚き上げ」します。 ●お盆にお招きした方への御礼の方法は? コロナ禍でのお招きはご家庭でお決めになられてください。 行った際は、読経の参列者には食事などでもてなし、引物をお渡 します。 また、自宅へのお参りのみの方にはささやかな引物を用意して おき、お帰りの際に渡します。 ご仏前が高額な場合には、後日改めてお礼の品を贈ることもあり ます。 ●神式にも新盆はあるの? 神式にもお盆の霊祭があります。迎え火などの風習は地域により 異なりますが、先祖を供養するという本質はかわりません。
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少し長くなりましたが、いかがでしたでしょうか?
ご不安に思われる事はどんな事でも、どうぞ京典にお問い合わ
せください。