数珠について
いよいよ4月3日から7年に1度の善光寺前立本尊の御開帳が始まりました。
善光寺と言えば、毎早朝に行われる「お数珠頂戴」が有名です。
善光寺の大勧進貫主や大本願上人が毎朝の法要である「お朝事」の昇退堂の際に
道中にひざまずく参拝者の頭へ手にされた数珠で触れ、功徳を授けるという行事です。
新型コロナウイルス感染防止のため、現在は行われていないようです。
また、大勢で念仏を唱えながら大きな数珠をまわす「数珠まわし」という行事も地方によってはあるようです。
魔除けや疫病除けに加えて先祖供養の意味も込められて
いるそうです。
数珠は、お葬式や法事、お墓参りの時に手にかけて使う最も身近な仏具です。念珠(ねんじゅ)とも呼ばれます。
数珠の珠数は108個のものが正式とされ、本連(ほんれん)数珠とか二輪(ふたわ)数珠と言われていますが、
宗派によって形が異なります。108の球の由来は、煩悩の数を
表しそれらを消滅させる功徳があるからだといわれています。
一般的によく使われているのが略式の数珠で、片手(かたて)数珠とか
一輪(ひとわ)数珠と呼ばれています。
数珠は、球の大きさによって18~43個くらいの珠で作られていていますが、
数には決まりがないようです。
すべての宗派でお使いいただけて、珠の種類や房の形も宗派による決まりは
ありません。
ブレスレットタイプの腕輪念珠は使いやすく、男女の区別がなく、日常着用出来ます。
数珠の素材は大きく分類して、木の珠と、石の珠があります。
木の素材は黒檀・紫檀・鉄刀木・柘植などがあります。
お釈迦様がその木の下で悟りを開かれたという菩提樹。その実も有名です。
珠の素材は、宗派による決まりはありませんので、お好みで選べます。
石の種類には、水晶、メノー、ヒスイ、サンゴ、オニキスなどがあります。
お数珠の持ち方
数珠は、お経を唱えたり、葬儀の際に、手にかけてお参りします。
合掌する時は、左手にかけて右手を添えるように合わせるか、合わせた両手にかけます。
使わない時は、房を下にして左手で握って持ちます。
急なお通夜に参列する時に平服でも構いませんが、数珠さえ用意していれば
礼を欠くことはないと言われております。
今は数珠をお持ちでない方もいらっしゃるかと思いますが、身内に限らず、年齢を重ねるに従って友人、職場、親戚などの通夜や葬儀、法事など仏事に参列する機会も増えて来るかと思われます。
また春秋のお彼岸、お盆にお墓参りをする際にも使う事を考えますとご自分の数珠があってもよいかと思います。